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【官公庁資料へのリンク多数】協働ロボットとは?定義と産業用ロボットとの比較

協働ロボットとは? 定義や導入条件、今までの産業ロボット

協働ロボットって、よく聞くけどよくわからない。

そんな悩みを解消します

最近、工場関係者との会話でロボットやIoT、AIに関する話題が多くなってきました。

知ったかぶりしていると恥ずかしいです。

この記事を読んで協働ロボットに関する正しい知識を身に着けてください。

この記事では

記事の内容

協働ロボットの定義

協働ロボットと産業ロボットの比較

協働ロボット導入の条件

協働ロボットのメーカーとシェア

をご説明いたします。

 

協働ロボットの定義 そもそも協働ロボットとは

人だけで作業する工場の写真

協働ロボットとは人間と「協」力して「働」くロボットを指します。

これまでは人手だけで作業が行われていた製造ラインに、人の代わりにロボットが入り、作業が行えるので、人手不足の解消ができると注目されています。

昨今「働き方改革」や「人材のコストアップ」、また少子高齢化による「生産年齢人口の減少」が人手不足が加速しています。

「求人しても人がなかなか応募者が集まらない」

「苦労して採用しても長続きしない」

など企業側が頭を悩ませています。

生産年齢人口とは、人口統計で生産活動の中心となる16歳以上65歳未満の人口を指します。

少子高齢化の進行により、我が国の生産年齢人口は1995年をピークに減少に転じ、総人口も2008年をピークに減少に転じています。

この傾向は今後も続き、中小企業にとっては人手不足解消がますます重要な経営課題になることは間違いありません。

労働人口推移のグラフ

画像出典:2010年までは総務省「国勢調査」(年齢不詳人口を除く)、2014年は総務省「人口推計」(12月1日確定値)、2015年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位・死亡中位推計)

 

また、熱い、重い、臭い、など3K作業に代表される過酷な環境ではロボットが代わり働いてもらうことができます。

3K作業

・きつい

・汚い

・危険

協働ロボットと産業用ロボットの比較

ロボットアームの写真

画像出典:ニュースイッチ

最初に協働ロボットと産業用ロボットの比較を表にしておきます。

産業用ロボット協働ロボット
安全性人が近寄れない人と作業できる
仕事内容1種類の仕事を行うソフトで複数の仕事に対応
運用の自由度場所は動かさない人が動きを教え自由に移動

それでは詳しく見ていきましょう。

従来、モータ-の定格出力が80 W を超える産業用ロボットは柵、又は囲いにより人の作業空間とロボットの作業空間を隔離することが必要でした。

下記のリンクから規制内容が見られますが、とても厳しい内容となっています。

安全対策だけで莫大なコストがかかってしまい、中小企業がロボットを導入するには高いハードルがありました。

参考リンク

労働安全衛生規則第150条の4

https://www.jaish.gr.jp/horei/hor1-54/hor1-54-62-1-2.pdf

協働ロボット導入の条件

行動ロボットと作業する写真

2013年12月24日の厚生労働省通達(基発1224第2号)により、労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行が発行されました。

ISO 10218-1/-2:2011により、

「設計,製作、及び設置された産業用ロボットは、その使用条件に基づき適切に使用するならば」

柵または囲いの設置をしなくても良いという規制緩和が行われました。

参考リンク

厚生労働省通達(基発1224第2号)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/dl/pamphlet_140115.pdf

この規制緩和により、従来、ロボットの各軸に使用している80W以下のモータで構成されたロボットに限定されていた人とロボットの協働作業が80W以上のモータで構成されたロボットにも適用され、協働作業ロボットが導入できるようになりました。

協働ロボット導入の条件

・厚生労働省通達(基発1224第2号)

・ISO 10218-1/-2:2011

・JIS B8433-2:2015

このなかでもISOを解説していきます

ISO10218―1:2011で規定される協働運転要求事項は

①監視された安全適合停止
②ハンドガイド
③速度および隔離監視
④動力および力の制限

まず ①監視された安全適合停止です。

ロボットの動作領域内に人間が侵入した際に即座にロボットを停止することが必要とされます。

次に②ハンドガイドは

人がロボットを直接触って操作するモードで、非常停止とイネーブルスイッチを設け、かつ、ロボットの動作速度を監視することが求められます。

③速度および隔離監視

ロボットと人間の相対速度と距離が基準値を超えた場合にロボットを停止することが要求されます。

④動力および力の制限

ロボットの発生力が制限され、基準値を超えた場合にはロボットを停止することが要求されます

 

協働ロボット メーカーのシェア

シェアの円グラフ

ファナック(6954.T)など国内の主要ロボットメーカーが、「協働型ロボット」を相次いで投入しています。

導入が容易で用途も幅広い協業型ロボの市場は2025年までに10倍以上に拡大するとの予想もあります。

世界市場で先行する欧州勢に対し、国内各社は買収や提携も含めた開発・販売体制の強化に動き出しているのが現状です。

この分野では欧州勢が大きく先行していて、世界シェアで圧倒的な欧州優位です。

調査会社BISリサーチによると、デンマークのベンチャー、ユニバーサルロボット(UR)が市場の6割を独占しているとのこと。

一方、ファナックのシェアは推計6-10%に過ぎず、その他の日本勢のシェアはさらに小さいのが実情です。

これは日本の規制緩和が遅れたことが主要因です。

日本だけが独自に厳しい企画を設けていたため開発が遅れてしまったんです。

一方、3人のロボット研究者が05年に設立したURは、08年末に最初の協働ロボを販売。フォルクスワーゲン(VOWG_p.DE) などドイツ自動車大手と協力しつつ、協働ロボの安全基準の策定にも積極的に関与し、市場を切り拓いてきました。

また、ドイツのスマート工場促進政策「インダストリー4.0」が追い風となり、産業ロボ大手クーカ(KU2G.DE) や自動車部品大手ボッシュ[ROBG.UL]など他の欧州勢も比較的早くから協働ロボを手がけており日本より大幅にリードしています。

日本勢各社の動向

ファナック:協働ロボベンチャーのライフロボティクスを買収。

川崎重工業(7012.T) :使いやすいプログラミングの標準化などを目的にスイスのABB(ABBN.S) と提携。

安川電機(6506.T):2018年、協働ロボを発売。

三菱電機(6503.T):2020年前半の投入に向けて開発を急いでいます。

さらに詳しく知りたい方へ

下記の書籍が詳しく説明されています。

現在ロボット、IoT、AIなど産業全体が目覚ましい変化、発展を遂げようとしています。

情報を仕入れて、後れを取らないようにしましょう。